3-8.「コンセプトマップ」で基本的な考え方を示す
企画の目的を明確にした後、具体的な本論に入る。そのとき、もっとも重要になるのが「コンセプト」だ。コンセプトとは企画をつくる際の基本的な考え方、と理解すればよいだろう。
たとえば、「商店街の衰退傾向に歯止めをかけること」が目的だとしたら、そのためにどんなことが考えられるのか。イベント、広告、共同事業など、いろいろなアイデアが浮かんでくるはずだ。しかし、こうしたアイデアを出すことと、それが実際に実現するかどうかは別である、イベントと1つを例にとっても、商店街の人たちだけで企画から実行まで行うのか、それとも外部の業者に依頼するのかなど、案はいくらでも出てくる。
たとえば、商店街のイベントを実現させるとしたら、企画を立てるメンバーはもちろん、地域の住民、警察や消防署といった関係省庁など、非常に多くの人の手を借りることになる。さらに、一番重要な点は、この家弁との趣旨を多くの人に理解してもらい、参加してもらうことである。
つまり企画というのは、自分1人で行う作業ではなく、多くの関係者との共同作業なのである。そのため、実際に企画を成功させるには、関係者相互の共通の理解や認識が欠かせない。企画立案の「基本的な考え方」としての「コンセプト」が大事だというのは、こういった理由からである。
それでは実際に、どこまでの範囲をカバーすれば「コンセプト」といえるのだろうか。
仮に商店街のイベントを実施する立場だとして考えてみよう。
「商店街の衰退傾向の解決のために、集客力のあるイベントを行う。主たるターゲットとして、ふだんは大型店やディスカウントストアに買い物に行くことが多いと思われる年代、ヤングファミリーおよび若者を対象とする。企画の立案実施は、若手商店主の養成も兼ねて、商店街の若手で行う。期日は大型連休の週末2日間とする。予算の範囲は、だいたいこの程度。集客目標人数はこれぐらいとする」
これはほんの一例だが、はじめて企画を立てる場合でも、その企画の「趣旨」「主たる内容」「ターゲット」「誰がするのか」「期間および期日」「予算」「目標」といった点について、大枠でも構わないから最初に決めることが必要だ。
また、新商品を企画するのであれば、「なぜ、その商品を購入するのか」「購入した後で商品を利用するとき、どんな気持ちがするか」といった顧客の心理面にも注意を向けたコンセプトづくりが重要になってくる。
「コンセプト」は「企画」の屋台骨といえる。コンセプトがしっかりしていなければ、企画の成功はあり得ない。