年収アップの交渉術 ~基礎編~
転職活動で最もヒートアップするのが給与交渉。謙虚に「現状維持で」と答えたところで、本音は少しでも多くの額を手に入れたいはずです。転職で年収をアップさせる場合、その金額の根拠をうまく伝える必要があります。ここでは希望の年収獲得に向けて交渉する際の、注意事項やノウハウについてご紹介します。
「年棒」に潜む落とし穴~源泉徴収票の金額=年収ではない~
初めて転職活動をされる方にとって間違えがちなのが、「年俸」と「源泉徴収」の違い。きちんとそれぞれの意味をわかった上で交渉に臨まないと、年収アップしたつもりが実は下がっていたということになりかねません。
まず、ご存知のとおり転職時に会社に伝える現状の年収は「手取り」ではなく、「税込」で言わなくてはいけません。ところが、ほとんどの方が勘違いしているのが、年末にもらう源泉徴収票に載っている税込金額が自分の年収だと思ってしまうということです。
多くの会社が4月に昇給時期を迎えますが、源泉徴収票に載っている金額は、「去年あなたの年収が税込でいくら払っているのか」を示しているのであって、1~3月の給与は昇給前の金額で計算されています。ここは、自分で計算し直さなければならない。夏のボーナスも、部分的に昇給前の金額がベースになっている可能性があるので、ここも計算し直す必要があります。
「去年の源泉徴収票によると、私の年収は550万円だったんですが、今年4月に主任に昇格しましたので、それを元に計算するとおそらく今年は600万円になっていると思います」――このようにきちんと計算し直してから交渉しなければ、何十万か損することになるわけです。
外資系にいる人は、交渉のチャンス
特に外資系から転職する人は、月の手取り額が減る可能性があるから気をつけなければいけません。もっとも、これを逆手にとって年収を上げる方法もあります。外資系など年俸制を採用している会社は、だいたい年俸を14とか16で割った金額を毎月振り込むケースが多く、6月と12月には、1カ月とか2カ月分のボーナスが払われます。年俸制の会社の特徴は、ボーナスが定額で、しかも支給月数も少ない分、毎月の手取りが多くなっていることです。
だから、毎月の手取りをベースにローンを組んでいたりすると、転職後、毎月支払う額がショートしてしまうことがあります。ただ、そこは交渉次第で、例えば「年収は変わらないけど、住宅ローンのせいで、月ベースでは少しお金がショートしてしまうんです。私としては、御社に提示いただいた年俸で問題ないのですが、できれば毎月の支払い額を現在と同じ額にしていただけたらありがたいのですが」という話をしてみます。すると毎月の給与をベースにボーナスが計算されれば、結果として年収も上がるということになります。
「ボーナス補てん」を勝ちとれ!
外資系だと、ボーナスの保証をしてくれるケースもあります。日本企業の場合、ボーナス支給日に勤務していないと、ボーナスをくれないところが多いので、ボーナスを捨ててまで早めに転職した場合、次の会社がその分をある程度見るという話は当然出てきます。特に、住宅や車のローンのボーナス払いとかある方は、これを見てくれるのと見てくれないのでは大きな違いだと思います。
交渉の仕方としては、「次のボーナス払いの時に、今回放棄するボーナスの分を考えていただけたら、私としても、気持ち良く、急いでこちらに来ることができます」といった感じで交渉を進めると場合によっては考慮してもらえる可能性があります。
会社側が本当にその人を欲しいと思えば、何らかの対応をしてくれるかもしれません。やはり、転職するなら、「自分を必要としている」と感じられるところに行った方がいいはずです。必要とされる度合いが大きいかどうかは、中長期の報酬に関わってきます。転職時点だけの年収にこだわって、逆に失敗することもありますので、ただ闇雲に目先の年収に飛びつくと、注意が必要です。
年収アップの交渉術 ~応用編~
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