謹啓 この度三男信之の葬儀に際しまして、このような遠いところまでお運びいただき、まことに恐縮に存じます。
また過分なお香典をたまわり、ご厚志のほどまことにありがたく、厚くお礼申し上げます。
先生にお見送りいただき故人もさぞよろこんでいることと存じます。
大学時代から親元を離れました信之を、先生は家族の一員のようにしてかわいがって下さいました。
病弱だったあの子が、どうにか大学院を卒業し、就職できましたのも、先生のお力添えがあったからこそ、ところから厚く感謝申し上げます。
せっかくそこまでしていただきましたのに、病魔に勝てず将来の夢を果たせなかった信之を思うと、くやしいやら、申しわけないやらで一杯です。
しかし、だれよりも信之自身が、先生にご恩をお返しすることができないまま旅立つことを残念に思っていたことでしょう。
これからは私達夫婦で信之の分まで元気に長生きし、彼の供養にあたっていきたいと思っています。
いずれ上京し、お礼にうかがうつもりですが、まずは書面にて御礼申し上げます。 敬具