1) 個人事業
設立登記の必要がないので、開業の手続きが簡単で費用も掛かりません。
事業内容の変更も自由なので、臨機応変の経営ができます。
ただし、個人事業は経営者が事業主として経営の全責任を負わなければ
ならないので、利益が出たら独占できる代わりに、損失が出たり事業に
失敗した場合は、個人の財産を投入してまでも負担しなければなりません。
会計帳簿や決算書類の作成は、法人組織に比べて簡単ですが、
税金面では10~37%の累進課税となっており、所得が多いほど
税率が高くなります。
法人組織に比べて社会的信用の面で劣るので、大きな取引や銀行からの
借り入れ、従業員募集等で不利になる場合もあります。
また、事業主は政府管掌の社会保険に加入できません。
(2) 法人事業
法人組織は、会社が一つの“人格”とみなされ、経営者はあくまでも
株主の委託を受けて会社を運営するという形態になります。
このため、たとえ事業に失敗しても自分が出資した金額の範囲内で
責任をとればいいと定められています。
これを有限責任と言い、個人事業との大きな違いの一つです。
法人組織は法律に基づいて設立されるので、設立登記の手続きが
必要であり、そのために費用や手間が掛かります。
事業内容は定款に記載して会社設立時に登記します。
定款に記載してない事業を行う場合は、定款の記載事項の変更手続き
が必要になります。
決算書類として貸借対照表と損益計算書が必要です。
このために、複式簿記による記帳が求められます。
個人事業に比べて対外的な信用が高いので、大きな取引や銀行から
の借り入れ、従業員の募集等では有利になります。
税金面では、800 万円以下の所得では法人税が22%、800 万円を
超えると30%の定率となっており、所得が多い場合は個人事業の
場合より有利になります。
また、会社の役員でも政府管掌の社会保険への加入が可能です。
